2021春 庭NIWA

今回面白かった記事が『庭師の手しごと』というコーナー。庭師さんが仕事の少ない冬作業として発展した門松やしめ飾りを見せてくれています。普段見慣れたしめ飾りとは一風変わっていて、でもとても愛らしい形をしていてかわいい。

昨年の正月用のしめ飾りは、私も身近にあるものを利用して作ってなかなか楽しかったので、今回の記事はとても興味深く読めました。『素朴なしめ飾り』というのがなんともいい感じ。変に装飾し過ぎず、ちょっと一ひねりを加えるセンスの良さというか。素朴な材料を美しいフォルムで表現するところが、自分の目指したい建築に通ずるものがあります。

特集記事は「ランドスケープデザインと日本庭園」です。ホテルの例が4題挙げられていました。中でも気になったのは『The Okura Tokyo』で庭園設計を担当された桝井淳介さんへの取材の中に出てきた一言です。

「・・・建築を設計した谷口吉生先生からは『見たことのないものをつくってほしい』という要望を頂きました」とのこと。

自分がそんな立場になることはないのですが、もしこんな言葉を巨匠に掛けられたら、一瞬で重圧に押しつぶされてしまいます。それでもその言葉に向き合い作り出された庭は、見事に迫力のある景を見せてくれていました。

記事の内容は幅広いですが、『庭』というのは人種や宗教や貧富に関係なく昔から人の暮らしに寄り添っていたんだとわかります。小さくてもいいのでそういう環境を普段の暮らしの中に感じられる設計を心掛けたいですね。

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