京都鴨川建築塾と庭連が共同主催する公開講座に参加してきました。講師は建築家 横内敏人さんと、造園家 大北望さん。定員90名の募集に140人の参加という、数字だけでも講師陣の人気がうかがえます。もちろん内容も勉強になる言葉がたくさんありました。
横内敏人さんから書き留めた言葉は
「家の中は森のように 庭は家の中にいるように」
「無作為という作為」
「常緑は壁 落葉は屋根」
大北望さんから書き留めた言葉は
「庭は建築がないと成立しない」
「物事の本質を知る」
「骨格のある庭をつくる」
庭は人が求める理想の姿を人がつくったものであり、自然とは違う。しかしそこには手の跡が見えない知識と経験が必要である。また固定概念を当たり前だと思うと、本質を見過ごしてしまう。本質が見極められれば、そこから新しい表現につながる。
その後の懇親会での横内先生のお話、
「もっと違う文化に触れたほうがいいんじゃない?違う文化から刺激をもらうのも大事だよ。違う文化を体験することは、日本という文化を知ることにもつながるし。そうやって自分の新しい色を出していかなきゃ。」
今のままでは既存の色を選んでいるだけで、周囲の色に埋没してしまうということだと思います。自らを客観視できなければ、自分の本質を見落としてしまいます。もしかすると「自分」というのは、「みずから」を外からと内からの「二分」して見て、はじめて見えてくるものなのかもしれません。そのためには一時でも全くの異文化の中に身を投じることが必要なのかもしれませんね。
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