今回の特集は『庭』。作品には横内敏人、堀部安嗣、手嶋保、中村好文(2件)の建築家たちと他にも魅力的な建築たち。さらには横内、堀部両氏の対談もあり、とても内容の濃い1冊。いつもは本屋さんか図書館で気になるところだけ立ち読みしているのですが(すみません)、今回は即買いでした。
表紙にもある横内先生(設計塾で教わっているので先生がしっくりきます)の物件もとても素敵な建築。敷地の難しい特徴をさすがの構成で魅力に変えています。こういう難点こそが建築の魅力なのかと思わせるくらいの迫力があります。
そして対談の内容は「自然を復元する時代」。おふたりの作品は常に建築と自然が融合されています。それはおふたりが建築に向き合って自問自答を繰り返してきた結果なのですね。人の暮らしや地球環境に必要なこと、建築と環境との関係を葛藤しながら考え続けているからこそ、人にも地球にも負担の少ない建築を作り続けていけるのではないでしょうか。
人の暮らしを取り巻く環境が変わっても、人はどこかでバランスを取ろうとするのだと思います。自然から離れる時間が長くなるほど、それに反して自然を求める気持ちは強くなるのではないでしょうか。現代の環境と人の行動、そして心のバランスを考えながら、今の環境に求められる住宅を自問していかねばですね。
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