我が家には栗のソリッド無垢フローリングを使っている。松にしようか悩んだが、ちょうど材木屋さんにいいフローリングが入ったとのことで栗材にした。
無垢材を使う理由はいろいろあるけれど、個人的に一番の理由はその経年美にある。エイジングともいわれるが、日を追うごとに艶や質感が増していくことだ。これはどんなに凄腕の職人さんが腕を振るっても、同じようには決してならない。湿度による伸縮や日差しによる焼け、日々の生活の中で生まれる傷や汚れ、それらが無垢の材料の中にある長年蓄えられてきた成分と共に成熟して経年美となっていく。経年美は本物の材料でしか起こらないし、経年美のない建物は住む人の愛着が薄い気がする。愛着が薄いからすぐに建て替えられてしまう。
無垢の材料にはそのほかにも調湿、抗菌、消臭、調音、森林浴効果などなど多くのメリットがある。半面デメリットというと、材の品質のばらつき、ロスが多い、納期がかかる、狂いがでる、手間がかかるなどなど。そもそも自然界に存在するものは全て個性豊か(人間も含めて)。その個性をしっかりと理解してあげて、長所を最大限生かせるような工夫をしてあげられるようになりたいですね。
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