手間を掛けるということ

浅水の家も最後の仕上げ作業が進んでいます。その中で施主様からの要望もあり、デッキの塗装工事を担当してもらいました。夫婦揃っての共同作業です。

現場監督と一緒に塗装をしながら、塗料の知識や塗り方のコツなどで盛り上がっていました。多少ムラがあっても話のネタになりますし、塗り忘れがあっても笑い話で済みます。

何よりも一度体験しておく事で、次に自分で塗装する際のハードルはグッと下がります。ハードルが下がるのでメンテナンスを放棄することも少なくなるでしょう。そして塗装をしている両親の背中を子供たちはきっと見ているはずです。その姿が子供にとって信頼や安心につながる様に思います。

手間が掛からないということが必要な場合はありますし、魅力もあります。でも手間を掛けることはそれ以上にいろんな記憶に残るように思います。人の発想は記憶や経験の中からしか生まれないのだとしたら、人の器はどれだけ多くのことに身体や頭を使ってきたかに左右されるのかもしれません。そういう意味でも住む人が工事に参加するというのはとてもいいことだと思います。

楽なことって、記憶に残ることは少ないですよね。

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