先日、妻の会社の保養所を利用させていただきました。神奈川県の葉山にある施設で、御用邸もある品のいい地域。施設につくなりもう目の前が浜。この時点で各部屋がオーシャンビューであることは容易に想像ができます。心を弾ませながら受付を済ませて部屋のドアを開けると、飛び込んでくるのは相模湾からの富士山。文句なしに美しい。
ここで設計者の目線で考えてみました。もはや職業病(笑)。
この立地条件でこの建物に求められる要素は、まずはこの景色をどの場所からも存分に楽しめることでしょう。少し強引な言い方かもしれないですが、それが叶えられていればあとは多少不都合があっても我慢できると思うのです。それを、あれも叶えたいこれも叶えたいと、いろいろな要素を満たそうとすればするほど、一番優先すべき要素を犠牲にしていくことになってしまうのです。設計者はその優先順位とバランスを誤ってはいけないのです。
それをこの部屋のドアを開けた瞬間に確信しました。
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