『食う寝る遊ぶ 小屋暮らし』 中村好文

何度も読みたくなる本と言うよりも、たまに読みたくなる本という感じでしょうか。のほほんとした気持ちで読んでいられるのがこの人の本の特徴ですね。

はじめに出てくる「遊び半分」という言葉がこの本の雰囲気にとても合っているように思います。もちろん小屋とはいえしっかりとした哲学があります。そしてそれを「遊び半分」で愉しみながら制作していく様子が描かれています。中村さんは建築の設計だけでなく『生きていく』ことに関することはなんでも楽しんでいる感じですね。まさしく『食う寝る遊ぶ』人生を謳歌しているように見えます。この本の中では、現在の生活には必需品である電気や水道といったライフラインを他に依存するのではなく、暮らしの中で作り出し、作り出した範囲で暮らすという実験に取り組んでいます。

最近よく言われるように、建築の性能を良くして環境に負荷を掛けないという考え方も大切だと思います。ただ中村さんのように自立できている暮らしであれば環境には最小限の負荷で済みます。自立の度合いは人それぞれ違いますから、どの程度まで暮らしに組み入れるかは人によって様々だと思いますが、自分の知恵と工夫で暮らせるなら、それが本来の環境にやさしい暮らしにつながるのではないでしょうか。得意分野を生かせる『物々交換』なんかもいいなって思いますね。

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