
長野県松本市で木工作家をされている三谷龍二さんが講師です。三谷さんは福井県の出身という事もあり、地元でものづくりをしている人への応援?でしょうか、お話をしに来てくれました。それでも今回はごくごく限られたメンバーのみでの集まりで、僕は運よく知り合いに声を掛けていただけて参加することに。
集まったのは福井で家具製作や木工、眼鏡、打ち刃物、手漉き和紙などをされている方々。みんなそれぞれに熱い想いや悩み、迷い、希望のようなものを三谷さんに問いかけます。三谷さんはその想いに丁寧にゆっくりと応えてくれました。
「いま僕が悩んでいることです。木造の住宅を突き詰めて考えていくと、その形状はありきたりな形になってしまいます。それは斬新さも感じられないし、これといった派手さもない。そういう刺激を自分自身も求めていないのですが、このままでは時代の流れに埋もれてしまうのではないかという危機感もあります。」
「また高気密高断熱で耐震性も高性能な住宅が当たり前になる一方で、心地よさや快適性までも機械に任せていいのだろうかという疑問があります。新建材や機械設備に包まれて自然の絵を描いたビニールを眺めながら暮らすのは本当に快適なのでしょうか。太陽や雨、風を遮って暮らすことが、人やそのほかの動物、地球にとって本当に豊かな暮らしなのでしょうか」
三谷さんは言いました。「そのままあなたの良いと思うものを作り続けていいと思います。モノで注目を集めようという気持ちは抑えたほうがいいですね。注目を集めるなら、言葉など別の表現方法を持つのがいいと思います。中村(好文)さんも普通の建物をキャラクターや文章で発信しているでしょう。そういう風なやり方がいいんじゃないでしょうか」
その言葉がすーっとカラダに染み入り、この先の進め方を具体的に考えていこうと思いました。言葉に違和感というか副作用というか、抵抗が全くないまま思考に溶け込んでいくように感じました。
三谷さんに参考に見てもらったこれまでの実例の写真集も「いいね」といいながら目を通してくれて、「コレ、もらっていい?」とまで言ってくれました。嬉しすぎます!
貴重なお時間と勇気をもらえるお話、本当にありがとうございました!









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