現場での勉強会

通年で構造の勉強会に参加しているのですが、今回は私の現場を見ながらの現場見学会を行いました。勉強会のメンバーは関西圏の個人で建築設計を営んでいる面々。先生は大きな声では言えませんが木構造の重鎮。いつもは事務所に相談事を持ち込んでの座学ですが、今回は実際に現場を見ながら考え方や注意点の解説です。詳細図や構造図ではなかなかイメージが湧きにくい箇所も、目の前の構造を見ながらだと理解の度合いが桁違いです。

計算は机でする方が効率的ですが、その計算は何のためにしているのか、その数値は何のために必要なのか、その力はどこからどこへ流れるのか、流れた力はどこが受け止めるからどれだけの強度が必要なのか。構造計算ソフトに条件を入力さえすれば構造は自動で組み立ててはくれます。それでも具体的な力の流れへの理解を深め、自らの頭と手を使い工夫することで美しい構造が出来上がります。その建築だからこそ成り立つ構造美は、それこそがオリジナルだなと夢が広がります。

個人的に住宅は単純な骨組みで屋根を支え、自然に近い材料で包むのが基本だと考えています。単純な骨組みは耐震性や断熱性、将来的な増改築にも対応しやすいので、もっとこの考え方が広がればいいのになと思っているのですが、なかなか。。。全国に掲げた派手な看板とTVから流れる大きな声にかき消されてしまいます。

それでも少しづつでもわかってくれる人が増えているようにも感じますし、もっと共感を得られるようにがんばります!今回はいつにも増して楽しく盛り上がる会となりました。先生も会のメンバーも、遠路はるばる福井の奥のさらに山際でしたが、ありがとうございました!

ちなみにお昼は隈さん設計のお店でお蕎麦をいただきました。ごちそうさまでした

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