弾丸建築ツアー 岐阜編

早朝から岐阜県の建築を巡りに行ってきましたので、その備忘録を。

『瞑想の森 市営斎場』 設計:伊東豊雄

早朝に福井を出発した理由はここです。朝9時から30分しか見学できません。8時半ごろに到着し、この日は天気も良かったのでしばらく外を散策しながら建物を眺めます。建物は北側に開けていてその前には池、背後には山。ふわりとした屋根がこの施設を訪れる人の気持ちを代弁してくれているようです。内部に入場してもふわりとした屋根はそのまま天井となっており、ここでも気持ちに寄り添う建築という雰囲気。屋根から滴る様な柱は雨の竪樋になっているようです。美しいです。建築というのはその建物を利用する人の気持ちを考えて設計するということが大切だなとあらためて感じます。

『みんなの森 ぎふメディアコスモス』 設計:伊東豊雄

何年も前からずっと見たいと思っていた図書館。このデザインは一体どうなってるんだ?という疑問を晴らすべく入場。籠のような網代のような構造の天井。そこにぶら下がる巨大な傘の下のような居場所。こういうスタイルになった理由は分からないけれど、平日の午前中なのにとにかく利用者が多いということが居心地の良さを物語っている。ふっと気が付いたが、赤ちゃんから老人グループまで老若男女が大勢いるのに以外に落ち着いた空気感。この波打つ網代天井がざわつく空気を整えているのか。発想と機能に脱帽です。

『かし是』 設計:杉下均

ちょうどメディアコスモスの近くにあるので見学。いや、離れていてもきっと訪れていたに違いない。だって杉下さんの建築も以前からずっと気になっていたから。思いのほか小さな店舗。パン屋さんで奥様が焼いているご様子。お昼ご飯とお土産を兼ねていくつか購入。一声かけて写真を撮らせていただいたが、とても親切な方。玄関先やその建具、ショーケースなど細部まできれいなおさまりと素材感。次々に常連さんらしき人が来るのは、このお店の美味しさを裏付けている。

『カフェ フランドル』 設計:中村好文

思いのほか大きなバイパス沿いにぽつんと建っていた。中に入って奥のボックス席に座る。店内を見渡すと中村さん設計らしい設えや家具が見える。お客さんも混んできたのでカウンターに移動。カウンターから見る物静かなマスターの作業場は驚くほどピカピカ。コーヒーや建物への愛情を感じる。しばらくしてお客さんもいなくなったのでしばしマスターとお話。居心地の良さに長居してお替りまでしてしまったのが、設計者の思う壺か。コーヒーも手作りのケーキも美味しい。

他には『長良川国際会議場』(設計:安藤忠雄)や、『ハイタウン北方』などを寄り道。もっと個人の設計事務所が手掛けている素敵な店舗などあっただろうなと、下調べ不足を反省しながら帰路。

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