建築を美しいと感じる要素のひとつに、規則的なレイアウトが生み出す美しさがあると思います。町家の格子であったり、瓦屋根の波の連続であったり。ライトやミースにもその美しさはあるように思います。もしかするとパルテノン神殿の列柱もそのひとつかもしれませんね。
木造の住宅であれば、軒下の垂木や梁の連続する姿も美しいと思います。リズミカルであり、秩序があります。・・・が、残念なことにこれらは隠れてしまうことが多いのです。法律による防火の問題であったり、構造材の品質の問題であったり、設計の手法の問題であったり。
けれど建築であるならその美しさを表現すべきだと思っています。それは見た目の美しさからだけではなくて、整理された構造は経済的に無駄が少なく、無理のない力の流れはバランスが良く、木が持つ本来の調湿性や吸音性、精神安定性といったものを最大限に利用できるのです。これをむやみに天井裏に隠してしまうことがもったいないですよね。工夫をすればいろいろな解決方法があると思うのです。その工夫こそがオリジナルであり、シンボルになると思うのです。
上棟の時の骨組みだけの木造はとても美しいです。この機能美をぜひ住みながらも感じられるように家づくりをしていきたいですね。
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