富山県に行ってきました

2025年、相も変わらず弾丸建物探訪は続きます。

出発した朝の7時半ごろはまだ気温も0℃で、高速道路脇の山肌はうっすらと雪をまとっています。それでも天気予報に反して空の様子が明るい兆し。

オープンと同時に到着したのは『富山県美術館』で設計は内藤廣さん。写真で見ると形も面白いし、実際外から眺めてもすっきりしたデザインです。さてここで見たかったのは椅子の展示。常設で170点くらいが展示されています。その内の何点かは実際に座ることもできるので、もちろんすべて座ってきました。剣持勇のラタンチェア、心地よかったなぁ。

さて本日の目的地、『51%』(五割一分)さん到着です。建物アプローチからすでにこころ踊ります。ドアを開けると目の前にハタノワタルさんの絵が。絵があるだけでなくそこにはジャンヌレのチェアや木工のスツールもあり、1m角ほどの小さなコーナーにひとつの暮らしが表現されていました。ここを見れただけでも来た甲斐があったと思えるほど。といってもまだ玄関です。2階に上がり店内をゆっくりと見せていただきましたが、自分は美しいインテリアについて全然勉強が足りていないなと痛感します。センスの問題もあるのでしょうが、それでも磨く努力は必要ですね。ハタノワタルさんの個展も目的だったのでゆっくり見れました。家具やアートにもっと力を注ぎたいと思いお店をあとにしました。

以前SNSで気になっていた『杜人舎』さんへ。SNSの写真が良さそうだなと軽い気持ちで立ち寄ったのですがとても素敵な場所でした。なんでもここは柳宗悦に由来し、建物も柳の愛弟子・安川慶一が設計しているとのこと。木構造がしっかりと組まれていて、自分の実践している木構造と同じ考え方だと感じました。こんなに時間を経てもこの考え方が続いているのはやはり木構造のスタンダードだからです、きっと。今、主流になっている木構造無視の建物はやはり普通ではないと感じてしまいます。建物内ではこじんまりとした民藝のショップやその器を使ったカフェなど、素朴で温かな時間を過ごせました。そして一服しながら偶然手にした民藝という冊子でも感激の内容が。これはきっと僕しか興味がないと思うので書きませんが。。。2階では宿泊もできるというので是非利用してみたいです。帰り際にお店の方と話をしていたら、近くでもう一軒、民家を宿泊施設に改修した『楽土庵』というところもあるのでそちらもぜひとのこと。改修したのは51%さんでインテリアや家具も素敵ですよ。って、富山も意外と狭かった。笑

杜人舎さんでゆっくりし過ぎていまいましたが、最後に『能作』さんへ。メディアでインパクトのある写真を目にしていたので一度見てみたいと思っていました。田園の中にあるので遠目からひと目であれだなと分かります。外観も目を引きますが、中に入ってもロビーの大きな壁面が目を引きます。無数の鋳物の型が壁面に掛けられています。これは実際に使用したもののようですね。手描きの文字や汚れなどが手仕事であることを訴えかけてきます。会社が職人を大切にしている姿勢がよくわかります。なんだか民藝に通じるものを感じました。

今回は同じ北陸圏内なので時間にゆとりがありました。そして終始天気も良く、立山連峰もきれいに拝むことができました。

富山の皆さん、ありがとうございました!

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