日本木材青壮年団体連合会が主催する「ウッドトランスフォームシステムコンペティション」にて入選をいただきました。ありがとうございます。
趣旨は(募集要項より)「木で作った日常品が、災害時には、人の役に立つこんなものにトランスフォーム!」というものです。私の案は、普段ウッドデッキとして活用しているものが、災害時には応急仮設小屋に!というものです。
実はこの案は、こういうコンペがあるからといって考えたものではありませんでした。東日本大震災や熊本地震を報道で見ながら、なにか手助けしたいけれどなかなか現地ボランティアには参加できない。自分は建築に携わっていながらこういう時にこそ知恵を出して手を差し伸べるべきなのではないか。なにかできることはないだろうかと考えていた時期がありました。その時に避難所生活の問題がクローズアップされていました。プライバシーの問題です。想像が難しくないということは、現実はもっと過酷なのだろうと思います。そして建築のことに関してなら多少は知恵を出せると思い仮設住居のことをいろいろと思案していました。いかに簡単に、安全に、安心して利用できるか。それこそモノの大小はありますが、日本中の建築に携わる人たちが同じような想いで、いろんな仮設住宅を試行錯誤しながらモデル化していた時期でもありました。いろんなタイプの仮設住宅を目にしながら、自分なりにいい点や改善点などを考えていました。
そういうものを見ながらいろいろなことを考えていたから、今回のコンペでアウトプットがスムーズにできたのだと思うのです。常に問題意識を持って生活をしていれば、案外思いもよらないところでいいアイデアがひらめくかもしれません。人より少しでも知識や経験が多い分野なら、それはどこかで役に立てることがあるはずです。そうやってみんながみんなのために生きることができる社会になるといいですよね。
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