福井県勝山市本町通り地区に残る伝統的民家群。味噌屋さんとか呉服屋さんとか和菓子屋さんとか、文字通り”軒を連ねて”並んでいる。これが一つの街の景観を作り出している。雪や雨の多い地域なので軒を連ねるのは今でいうところの「アーケード」のはしりである。そういう理由で建物の高さもおおよそそろっているし、仕上げも漆喰や板張りの壁に、瓦や銅板の屋根なのでどの建物もなじんで見える。自分は素直に美しい街並みだなぁと思うし、一般的にもそう思う人も多いのではないかと思う。
ではなぜ、一般的に”こういう”家にしないのだろうか。
この100年で生活も習慣も変化しているから、そのまま建てるというのは今の生活にはふさわしくない。では今の生活に寄り添っていながらも、普遍的な住宅であるポイントってなんなんでしょう。私は太古から変わっていない「自然条件」と「本物の材料」だと思っています。あとはそれらを読み解いてバランスよく組み合わせる「知恵」ではないでしょうか。
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