
明治元年築の古民家でした。160年という歴史のある建物でしたが、間取りを再構築することに特に苦労も感じなかったのは、間取りと構造が整合していたからだと思います。生きる基本は「食う」「寝る」「遊ぶ」だし、それは160年経っても変わっていないと思っています。そしてこれからも変わることはないだろうと、これからの暮らしを考えました。
そうは言っても耐震性や断熱性は今の水準に持っていく必要があるし、その施工は僕が想像する以上に大変だったと思います。現場監督をはじめ大工さん、それぞれの職人さん、本当に感謝しています。多くの職人さんの経験や手間でこういう仕事は成り立っていると、現場に行くたびに感じます。そしてそれぞれの職人さんを束ねてくれた建設会社や現場監督さんにも本当に感謝感謝です。
そしてなによりも僕に声をかけてくれた建主さんご夫婦、本当にありがとうございました。不安もあったでしょうし苦労もあったと思いますが、竣工、引渡しまでたどり着けたのは、なによりも建主さんとそのご家族のおかげです。僕も少しでもお手伝いが出来て良かったなと思います。
古民家の改修ははじめから考える設計と違って、先人が考えた建物を使いなおす作業です。誰かの使い続けたいという想いに寄り添い設計者は考えます。僕は先人の想いも考えながら、これからの住人の想いも考えながら、キモチをカタチにする設計をしたように感じます。既存の調査から始まり解体の寂しさなどを経て新しくなった空間を眺めると、新築では味わえない何とも言えない深い心地よさがありました。これから始まる、古くて新しい暮らしが楽しみです。










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