目線の先

間取りを考える時というのは、部屋のつながりのことだけではなく同時にいろんな要素を考えています。たとえば法律のことであったり、構造のことであったり、予算のことであったり。さらには素材や色まで考えが及んでいることもあります。

そんな中でも常にアタマにあるのは「そこから何が見えるか」です。特別な景色があればもちろんですが、そうでなくても目線の先のことは間取りと対で考えているように思います。

目線の先には良い風景があればその景色を取り込むことを考えますし、無ければ庭や飾りを考えます。一般的な住宅であれば、どの方向にも良い景色が広がっているなどということは考えにくいので、周囲から取り込めなければ敷地内で作り出します。ほんとに小さな庭でもいいですし、スリガラスと棚だけでも十分設えはできます。

たとえば廊下のつきあたり。細い廊下のその先にあかりにあふれた壁と小さな棚。そこに庭に咲いていた花を一輪でもいいですね。あるいは仄暗いつきあたりの壁の中心に小さなニッチとひっそりと照らされるアートな置物というのも素敵です。

廊下の先だけではなく、玄関の正面や、ダイニングに座った時、部屋の扉を開けた先など、間取りをつくりながらその中で生活を楽しんでみると、いろんな想像が膨らみます。

なにもない潔さというものもありますし、あちこちにあればいいというものでもありませんが、目線の先になにかしら楽しみがあると自然と気持ちが向かうように思います。どこか生き方と似たようなものを感じますね。

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