伝える事 伝わっている事

建築物にはおおよそクライアントがいて、設計者はクライアントに建築物のイメージを伝えながら計画を進めていきます。住宅であれば施主とイメージを共有しながら進めていくことが多いでしょう。設計者に丸ごとおまかせであるにしても、なにかしらの完成形をイメージできる提案物があると思います。

私の場合には手書きでパースをスケッチすることが多いです。理由はいくつかあるのですが、スケッチが自分の設計する建築の持つ雰囲気に近いことが一番の理由です。住宅はできるだけ自然素材で仕上げたいとおもっているので、その表情はどこを見てもみんな個性的です。スケッチもそれと似ていて、どの線もすべて個性があります。

先日、先輩設計士の竣工物件を見せていただきました。福井ではソリッドなイメージの建築家といえばこの人の右に出る者はいないでしょう、という人です。私が建築のケの字も知らない時代に、建築の美しさを教えてくれた・・・というか、美しくない図面は捨ててくれた人です(笑)。その先輩に提案CGの動画映像を見せてもらいました。それは「竣工物件をドローンで空撮しました」といっても疑わないようなレベルのものでした。私が今までなんとなく「切って貼ったような」と思っていた住宅CGのレベルではありませんでした。

おそらく建築業界ではこれから「BIM」という考え方が進んでいき、そのような映像技術も簡単に作成できるようになっていくでしょう。クライアント、設計者、施工者がみな同じイメージをもって完成に向かうことができるのです。「思っていたものと違う」、「こうなるとは知らなかった」という話がなくなっていきます。私もその流れに乗りつつ、やっぱり手描きも味があるから好きなので、二本の足で歩いて行こうと思います。

そもそもこの記事を書こうと思たきっかけは、クライアントが計画中のこの手描きパースを額に入れて眺めてくれているという話を聞いたからなのです。そういう想いをありがたく受け止めて、さらに良いものをつくれるように精進していきたいと思います。

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